九州大学 宇都宮聡准教授「東京都へ降下した放射性セシウムの大半が、ガラス状の微粒子に取り込まれた状態になっていた」

http://www.asahi.com/articles/ASJ6V35H4J6VULBJ001.html

http://megalodon.jp/2016-0627-1120-20/www.asahi.com/articles/ASJ6V35H4J6VULBJ001.html

東京電力福島第一原発事故の発生から4日後に東京都へ降下した放射性セシウムの大半が、ガラス状の微粒子に取り込まれた状態になっていたことが九州大など日米仏の国際チームの研究でわかった。溶け落ちた核燃料が高温で格納容器の底のコンクリートと反応してできたとみられる。今もよくわかっていない炉心溶融した原子炉内の状況を知る手がかりになりそうだ。
 27日、横浜市で開かれる地球化学の国際会議で発表される。
 九大の宇都宮聡准教授(環境ナノ物質化学)らは、事故発生4日後の2011年3月15日に都内でフィルターによって採取された放射性降下物を電子顕微鏡などで詳細に分析した。セシウムの80〜89%はガラス状微粒子に取り込まれ、微粒子に含まれないものはほとんどなかった。大きさは1マイクロメートル未満で、放射性物質の濃度は1グラムあたり4400億ベクレルだった。
 2200度以上になった溶融燃料と触れたコンクリート由来のケイ素などが、熱せられた後に冷えてガラス状になったとみられる。格納容器底部まで落ちたことが裏付けられ、廃炉作業の前提となる溶融燃料の位置を知るのに役立つと期待される。宇都宮さんは「微粒子がどう拡散したかの調査も必要だ」と話した。(杉本崇)

感想)
2013年8月の つくばの気象研 あだちさんの発表の論文(*)から、
「ガラス質状となっていて 水を垂らしても溶けない。
完全な球形状。直径2.6μmで Cs-137:3.3Bq Cs-134:3.3Bq 」と既に報告されている。
100%純粋な放射性セシウム137は、直径1μmで 3.3Bqと判っているから、
直径が2.6倍で、Cs-137が3.3Bqだったってことは、純度が、1/(2.6)^3つまり、 【 5.7% 】だったってことだよね。
今回、1グラムあたり、4400億 つまり、440GBq つまり 0.44TBq
ってことは、
Cs-137は計算上 1gで 3.21TBqだから、純度が、13.7%(Cs-137とCs-134は半分半分でBq入って居るから、Cs-137に限れば 【 6.9% 】純度ってことになり、つくばの報告と整合する。

*) http://imeasure.cocolog-nifty.com/isotope/2015/09/volume-004-2015.html#paper


◾︎Spring-8結果 セシウム以外にウランを含む。

http://d.hatena.ne.jp/scanner/touch/20140820/1408526990

■直径に関する 2012.7.31報告
http://d.hatena.ne.jp/scanner/20120804/1344070125