[高野孟のTHE JOURNAL:Vol.400]
国民と立憲が分裂したことで、
旧同盟系の電力総連、自動車総連、電機連合、UAゼンセン、JAM =基幹労組は
国民から、
立憲から
と巧い具合に分かれて選挙に携わることになった。
このため、立憲は電力総連や電機連合など連合の主流をなす原発推進労組からの締め付け
から相対的に自由になって、
参院選公約に「原発再稼働を認めず、原発ゼロ基本法案の早期成立を目指す」と堂々と謳えるようになった。
「
第4に、旧民進が立憲と国民に分裂したことによる労組=連合のいわ
ゆる「組織内候補」の変転と、それに絡んだ「原発ゼロ」政策の行方。
旧民主から旧民進に至るまでは、連合内の旧同盟系と旧総評系は同床異
夢で選挙を戦ってきたが、国民と立憲が分裂したことで、旧同盟系の電
力総連、自動車総連、電機連合、UAゼンセン、JAM =基幹労組は国民か
ら、旧総評系の自治労、日教組、情報労連、JR総連、私鉄総連は立憲か
らと巧い具合に分かれて選挙に携わることになった。このため、立憲は
電力総連や電機連合など連合の主流をなす原発推進労組からの締め付け
から相対的に自由になって、参院選公約に「原発再稼働を認めず、原発
ゼロ基本法案の早期成立を目指す」と堂々と謳えるようになった。それ
に対して国民は「できるだけ早期に原子力に依存しない原発ゼロ社会を
実現する」とは謳っているものの、今回はゴリゴリ原発推進の関西電力
労組や東芝労組の出身者を担ぐ。
労組側からすれば国民が及び腰ながらも「原発ゼロ社会」を掲げてい
るのは不快極まりないだろうが、ほかに行き場がないからここで戦うし
か仕方がない。それにしても国民の政党支持率は1%で、比例で当選で
きるのは1人か2人ではないか。仮に電力総連が議席を失うようなこと
になれば、原子力マフィアには大打撃となる。
」