「福島県によると、双葉町の郡山公民館の線量は、19日午後(略)まで上昇。その後は徐々に下がった。」??

「その後は徐々に下がった」
福島県の発表だとすれば、あまり正確ではない。
それ以前よりも、15%上がったままになっている。
現在も、1.17μSv/hだ。

■ 双葉町郡山公民館の現在の空間線量率:
http://fukushima-radioactivity.jp/environ-mapdetail.php?category_cd=1&genre_cd1=-1&point_no=3713

■ 日本経済新聞記事:
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO59011080Y3A820C1CR8000/


セシウム濃度一時上昇 「放出源は原発福島県が推定

2013/8/28 1:48

 福島県は27日、東電福島第1原発の北北西約3キロの双葉町で、19日に大気中の放射性セシウム濃度が上昇し、放出源は第1原発と推定されると発表した。双葉町に設置しているモニタリングポストで空間放射線量が一時的に上昇したことから、同県が調査していた。

 19日午前に、第1原発の免震重要棟前で一時的に放射性セシウムの濃度が上昇。東電はこの原因や、付近で頭部を放射性物質に汚染された作業員2人との関連を調べており「双葉町との関連も含め調査を続けたい」としている。

 福島県によると、双葉町の郡山公民館の線量は、19日午後1時半に毎時1.101マイクロシーベルトだったが、同1時50分に1.195マイクロシーベルトまで上昇。その後は徐々に下がった。

 同県が空気中のちりを採取して測定した結果、放射性セシウムの濃度が4〜6月よりも2桁高い値で検出されたという。〔共同〕

公開されているデータを .csv でダウンロードして表にしたのが以下のエクセルファイル(注1):
https://dl.dropboxusercontent.com/u/37232669/tmp/futabamachi_20130820.xls

放射線モニタリング情報:
http://radioactivity.nsr.go.jp/map/ja/index.html



実際の上昇した空間線量率は、

1.166-1.011=0.155

以前よりも、増加した分は、

0.15μSv/hなので、 

原因の核種が放射性セシウムだとすれば、

降下量は、4万Bq/m^2程度降下、
という計算だ。
(Cs-134減衰による補正はしておりません。(注1))

[ 27.6KBq/m^2で+0.1μSv/h ]
http://imeasure.cocolog-nifty.com/isotope/2012/05/425-bqkg-svh-81.html

(注1)Cs-134減衰補正
http://imeasure.cocolog-nifty.com/isotope/2013/08/post-d579.html

・・・
追記:こちらも「一時上昇」で済ませている。正確な状況を伝えるという観点からこの報道には問題がある。


http://www.47news.jp/smp/CN/201308/CN2013082701002104.html
大気中のセシウム濃度一時上昇 福島県「放出源は原発
科学・環境 2013/08/27 22:34【共同通信
 福島県は27日、東京電力福島第1原発の北北西約3キロの同県双葉町で、19日に大気中の放射性セシウム濃度が上昇し、放出源は第1原発と推定されると 発表した。
双葉町に設置しているモニタリングポストで空間放射線量が一時的に上昇したことから、同県が調査していた。
 19日午前に、第1原発の免震重要棟前で一時的に放射性セシウムの濃度が上昇。
東電はこの原因や、付近で頭部を放射性物質に汚染された作業員2人との関連を調べており「双葉町との関連も含め調査を続けたい」としている。


この横長の拡大図を見れば、2013−8−10あたりから徐々に漏れ始めているよね。

8/19日
午後1時半 1.101μSv/h
1時50分に 1.195μSv/h
と新聞は発表しているけど、
そもそも、
8/10には、1.011μSv/h 程度だったのが、徐々に上昇していることが解る。

■追記:双葉町 郡山(郡山公民館)の過去1.5年の変動

(参考資料)
福島第一原子力発電所周辺のモニタリングポストにおける
空間線量率の一時的な上昇について(第2報)
平成25年8月27日 福島県放射線監視室

http://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/20130827moni.pdf.pdf

注1)公開生データをエクセルファイルでグラフにする方法
放射線モニタリング情報:
http://radioactivity.nsr.go.jp/map/ja/index.html
測定地点:福島:相双>双葉町>双葉町 郡山(郡山公民館) >>エリア移動
[グラフを表示]
縦軸最大値:5
[日 | 週 | 月]を月にして、8/19を表示する。
[時系列データを表示]
[1ケ月分]
[CSVダウンロード]
db.csvをエクセルで開く。
文字列:日本語(Shift JIS)
区切り:コンマ


http://www.47news.jp/smp/CN/201309/CN2013091201002010.html

がれき撤去で放射性物質が付着 作業員ら汚染、福島第1原発

2013/09/12 21:59【共同通信

 福島第1原発で8月、作業員らが相次いで放射性物質に汚染された問題で、東京電力は12日、3号機の原子炉建屋からがれきを撤去する作業で放射性物質が飛散し、作業員らに付着した可能性が高いと発表した。

 第1原発では、8月12日に社員10人、同19日に協力企業の作業員2人の頭部などから放射性物質を検出。免震重要棟付近の放射性物質濃度上昇を示す警報も鳴っていた。

 東電によると、両日とも、3号機の原子炉建屋でがれきの撤去作業を実施。22日に作業を休止して以降、警報は鳴っていないため、原因と判断したという。

■2013/8/19に双葉町郡山公民館に降下した放射性セシウム放出量の推定
(2014.2.20追記)
結論:1テラBq相当。

[
実際の上昇した空間線量率は、
1.166-1.011=0.155
以前よりも、増加した分は、
0.15μSv/hなので、 
原因の核種が放射性セシウムだとすれば、
降下量は、4万Bq/m^2程度降下
]

40KBq/m^2
40GBq/km^2

福島第一原発からの方向及び距離:北北西 約3Km」
http://fukushima-radioactivity.jp/environ-mapdetail.php?category_cd=1&genre_cd1=-1&point_no=3713

半径3kmの円が均一にこの濃度汚染されたと仮定すると、
πr2=3.1416*9= 約30km^2

福島第一原発に近い程、高いはずだが、360度全方位に均一に降下したと仮定するので、
おおざっぱな推定だが、約30倍とする。

40GBq/km^2 * 30km^2=1200GBq=1.2TBq


詳細:http://d.hatena.ne.jp/scanner/20130828/1377648801


(記事修正履歴)2013.8.28 現在も、0.17μSv/hだ。→1.17μSv/h
2013.8.29 追記:双葉町 郡山(郡山公民館)の過去1.5年の変動
2013.9.13 追記:2013.9.12共同通信記事。
2014.2.20 双葉町郡山公民館に降下した放射性セシウム放出量の推定