原子力発電所から150km離れた松本市で安定ヨウ素剤備蓄方針

菅谷(すげのや)松本市長の危機管理 その1[2011-08-26]


新聞 2011.8.26信濃毎日新聞29面
松本もヨウ素剤備蓄
市、11万人分購入方針

松本市原発事故を想定し、被ばくによる住民の健康被害を防ぐため、
甲状腺がんの予防に効果がある安定ヨウソ剤を購入する方針を決めた。
松本薬剤師会と連携し、市の費用負担で同会が薬剤を購入。
40歳未満の市民約11万人分を市内4カ所の薬局に分散させて備蓄する。
市議会9月定例会に提出する補正予算案に購入費用を盛り込む。


菅谷昭市長は、1986年のチェルノブイリ原発事故後に医師として被ばく者への医療支援に携わった。
福島原発事故の発生後、汚染が拡散する場合には、影響が出やすい子どもから青壮年にヨウ素剤を早期に投与することが重要 - としていた。


長野県松本市新潟県東京電力柏崎刈羽原発や石川県の北陸電力志賀原発から150kmほど離れているが、チェルノブイリ原発事故では数百km離れた場所でも放射線量が局地的に高い「ホットスポット」が確認されているという。
市危機管理室は「あらゆる危機を想定して安定ヨウ素剤を備蓄することにした」としている。


安定ヨウ素剤は、予防的に服用することで放射性ヨウ素甲状腺にたまるのを防げる。
長野県内では飯田市も既に購入を決めている。