菅直人内閣総理大臣の決断と行為を誇りに思う

菅直人総理大臣の浜岡原発停止要請

素敵なことが起きた。
素直に管総理大臣の英断に喝采感謝を伝えたい
一方で、twitterの議論を眺めていて、ふと水戸黄門を思い浮かべていた。
私は昭和34年(1959)生まれ。
水戸黄門はTVで良く視ていた。
ご存じと思いますが、簡単におさらい。
TV水戸黄門は、日本の人気TVドラマ。
水戸黄門は、江戸時代の実在する人物。
江戸幕府を開いた徳川家康の血統を継ぐご三家の1つ、水戸家の隠居。
武力装置(すけさん、かくさん)と諜報装置(由美かおる他)を携えて日本全国を旅している。
旅先で出会う役人の悪行の尻尾を掴み現場に乗り込む。
役人が悪行を指摘され逆上すると水戸黄門は自身の身を明かし、権威の象徴「御印籠(ごいんろう)」を突き出す。万が一、役人がこの権威(ご印籠)にひれ伏さない場合は、武力装置でやっつける。めでたしめでたし。

TVを視ているとこのご印籠を出す時がなんとも「きもちがいい」のだ。
何故なんだろうか。

一方で、「むかしのひと」たちは、感動していたらしいTVドラマが有る。
忠臣蔵(ちゅうしんぐら)だ。
紅白歌合戦の視聴率が高かった頃、1月2日(3日?)には、民放で芸能人による「隠し芸大会」が有り、締めくくりは、忠臣蔵だったことを覚えている。
何度視ても、何度話を聞いても、このドラマのどこに感動するのか理解出来なかった。熱心に観ていたおじいちゃんにちゃんと聞いて置くべきだった。
一度、職場の先輩に「忠臣蔵のどこがいいのですか?」と真顔で聞いたことがある。
彼は、一通り説明した後、それでも私が「理解できない」というので、残念がっていたのを覚えて居る。
「自分が仕えた殿の仇(あだ)を討つ」というストーリーにどうしても共感できなかった。

忠臣蔵」は分からないけど、「水戸黄門」は分かる、そんな世代である私。
でも、「水戸黄門」は分からない。という世代が始まるのかも知れない。
その境は、今回の菅さんの発言をどう評価するかによって分かれるのかも知れないと思った。
つまり、人を「絶対的に信頼」し、その人の行為の検証を停止するのではなく、
人の行う1つ1つの行為に対して賞賛したり、批判したりする姿勢。

だからかも知れない。
エネルギー政策の改革の具体的な道筋を示したわけではないけど、内閣支持率は落ちる一方で総理の椅子に座り続けるための一発ヒット(程度の意味しかない)かも知れないけれど、「浜岡原発を止めるよう中部電力に要請する」ことを決定した 2011年5月6日の菅直人内閣総理大臣の決断と行為を誇りに思う。
そして、民主党に1票入れて、政権交代させた国民の1人として、今回のでき事を誇りに思う。
自民党のままなら、太陽が西から昇ってもこの発表はできまい。

%1) ■2011.5.17追記


http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2011/05/post_262.html

「目くらまし」を見抜けぬ愚民国家
田中良紹(たなか・よしつぐ)
投稿者: 田中良紹 日時: 2011年5月17日 18:07

浜岡原発の停止要請は「目くらまし」だと前回書いた。ところがそれを「原子力政策の転換」と受け止める「おめでたい」論調が多いので呆れる。あのやり方はこの国の官僚が国民を支配するために使ってきた常套手段そのもので、見抜けなければ愚民と言うしかない。

それをニュースキャスターが「菅総理原発の見直しに踏み込んだ」とか言っているから「おめでたい」。「何年までに原発の割合を何%減らす」とか、再生エ ネルギーの開発計画を発表した時に言うべき事を、論理的に考えれば考えるほど「原発を継続する」と言っている時に言うのだから始末が悪い。

考えてみれば日本のエネルギー自給率は4%に過ぎず、すべてはアメリカ頼みである。かつては国内の石炭に頼っていたのを1960年代に政府は無理矢 理石炭産業を潰し、アメリカの石油メジャーが牛耳る中東の石油に切り替えた。ところが遠い中東の石油に頼りすぎる危険性が指摘されると、これもアメリカの 主導で原子力発電を導入した。発電用濃縮ウランの大半はアメリカから輸入されている。
 普天間やTPP問題で分かるようにアメリカの足の裏を舐めないと存続できない菅政権は、原発見直しのフリは出来ても「転換」は簡単には出来ないのである。