ユーザの知識やリテラシー次第で、受け取る情報の質に大きな差が生じるという特性


マル激トーク・オン・ディマンド 第557回(2011年12月17日)
やっぱり2011年マスメディアは死んでいた

ゲスト:佐々木俊尚氏(ジャーナリスト)

http://www.videonews.com/on-demand/551560/002207.php
今年の東日本大震災でマスメディアから発信される情報だけに依存することは、自分や家族の生命にも関わる問題と成り得ることを多くの人が感じ取った。この時、これまでマスメディアが独占的に享受してきた情報発信者としての絶対的な地位は、ほぼ完全に失われたと佐々木氏は言う。

情報の画一性を前提とするマスメディアではこのような多様なニーズには応えられず、多くの人が個別のニーズをツイッターなどのソーシャルメディアで補完せざるを得なかった。

佐々木氏は、戦後の日本は本当の意味での「死活問題」に直面してこなかったため、マスメディアはニュースをエンターテイメント(娯楽)として報道していれ ばよかった。お決まりの勧善懲悪のストーリーに沿って、善悪のはっきりした事柄を扱っていれば、それで受け手側は満足していた。ところが、原発事故のよう な死活問題に瀕した時、従来の単純な二項対立図式が通用しなくなってしまったのだと、佐々木氏は言う。

一方、震災でその存在感を一層大きくしたインターネットは、多様な視点や多様なニーズに対応した情報を得る手段としては一定の市民権を得た。しかし、ユーザ自身が自ら情報をプルしなければならないため、ユーザの知識やリテラシー次第で、受け取る情報の質に大きな差が生じるという特性がある。それが一部の 人々が特定の問題に情緒的に煽動されるなどの弊害を生んでいることも事実だ。

一ノ瀬>
マルゲキは、インターネット上の有料ビデオサイトの端がけ(恐らく日本初?)として有名です。

個人的には、ブルセラ時代の宮台真司氏をうさんくさいオヤジと思っていました(といっても私と同世代)が、神戸のサカキバラや2000年の豊川市での「人を殺す体験をしたかった」17才殺人事件あたりから、彼の発言に注目するようになりました。

寺脇氏、藤原氏と組んで、文科省の施策にロビー活動したり、菅直人総理のエネルギー政策の裏方でロビー活動をしたり、最近は「学者」という範疇を超えて(社会学者であるからこそ?)、その「生き方」に注目するべき人物の一人と見ています。

twitterで彼がretweetする人物を見ると、現在の日本が抱えている課題多岐に渡り連携していることが分かります。
エネルギーの飯田氏、自殺対策の清水氏、エネシフのマエキタさん等。
いずれの方々からも直接お会いしていませんが、著作や活動の中に、彼ら、彼女らの胸の奥底に熱いものを私は感じ取っています。

かつてのクリシンに似ているなあと思っています。
応援したい。