(細野豪志)

http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20110513-01-0901.html
細野豪志原発の責任は誰が負うのか

=====

神保: 賠償スキームについては、「東電を存続させることが前提になってはいないか」と指摘されています。第一義的には東電が責任を負う。それでも負いきれないときに被害者が十分に補償されないような状況はまずいから、その部分については政府が責任を負う。僕は政府保証というのは、てっきりそういう話だと思っていましたが、今回のスキームはどうも政府、電力会社、金融機関のみんなで賠償を、そして東電を支えていこうとしているように見える。
  
 ジャーナリスト町田徹氏は、「東電にお金を貸し込んでいる金融機関は東電が潰れたら困るから、財務省もこのスキームに乗った。もちろん東電を潰したくない経産省も乗った。これは霞ヶ関の総意だ。」と言って怒っていました。そして、彼は東電の賠償金を、結局最後には電気代で回収する仕組みになっているとも指摘しています。細野さんはそういう批判についてはどうお考えですか?
  
細野: 万が一にも、政府が事業者の側を守ろうとしていると思われるのは非常に良くないことだと思います。そんなことは絶対にしてはいけない。あくまで政府は国民の側に立つべきだし、国民の中でも一番辛い思いをしているのは被災者のみなさんですから、その方たちの立場に立つべきです。その意味で言えば、このスキームが東京電力を守ることを目的にしていることはあり得ません。最低限やらなければならないのは、まずは被災者のみなさんに補償がちゃんと行く仕組みを作ること。また、もう一つ忘れてはならないのは、東京電力は電力を供給している会社ですから、電力をしっかりと供給し続けられる仕組みは作らないといけないということです。この2つが最優先事項だと思います。そして、3つ目に債券市場だとか株式市場だとかマーケットの問題がある。私たちはそこをあまりかく乱するようなことがあってはマズいと考えています。これも日本に対する信認の面からすると大切です。
=====