阿武隈川河口流域で採取された魚 「スズキ」の放射性セシウム濃度について

阿武隈川河口とスズキのセシウム濃度
お魚に詳しい さかな−さんぺいさん(@SSanpei)によると、「生態系の上位に居て長生きする魚 スズキ は放射性セシウム汚染の指標になる」とのこと。 (%1)
(独)水産総合研究センター が発表した、水産物放射性物質調査結果を見ると、スズキは、Cs-134/Cs-137
2379 2012/04/26 岩沼市二の倉沖 224/345
のデータが最大値。Cs合算で、569 Bq/kgだ。
この、岩沼市二の倉沖 という土地に注目すると、
https://maps.google.co.jp/maps?q=38.101063,140.929842
阿武隈川の河口に近いことが解る。

ETVで今年6月に放映されたとおり(%2)、阿武隈川流域は、東京電力福島第1原子力発電所から放出された放射性物質が降り注いだ。


阿武隈川の流域と汚染マップ:

また、ETVによると、河川の川底の泥の層に多く含まれる、
バーミキュライトの層の中に、Csがすっぽりとはまり固定されると報告(%4)されている。

以上から、次のような推定が成り立つのではないかと考える。

阿武隈川河口流域の川底の泥には放射性セシウムが固定されている。大雨や台風の度に川底の泥は、海に向かって運ばれて、河口から海域に注がれる。その海域で採れるスズキの放射性セシウム濃度が次第に時間と共に濃縮されて行く。

かつて、広島に原爆が落ちた(投下された)後、枕崎台風によって、大地に降り注いだ放射性物質が洗い流された(%3)との説が正しいとしたら、阿武隈川においても、大自然による除染(移染)に頼るしか無いのかも知れない。
その代わり、阿武隈川河口流域で採れる魚の放射性物質の濃度については、最大限の警戒を払わなければならないと想われる。



<参考>
%1) 2012-10-14
東京湾の魚のこと さかな−さんぺいさん(@SSanpei) より
http://d.hatena.ne.jp/scanner/20121014/1350201682

%2)2012-06-30
ネットワークでつくる放射能汚染地図6 ETV 川で何が起きているのか。
http://d.hatena.ne.jp/scanner/20120630/1341075341

%3) 2012年7月30日
http://www.acsir.org/news/news.php?RERF-Prof.Dr.-Schmitz-Feuerhake-Dr.-Pflugbeil-ACSIR-22
枕崎台風で広島中、橋が流される大洪水になってしまったので、それが被爆者にとっては逆にラッキーだったのです。残留放射線の影響は急速に減りましたから。」

%4)
バーミキュライトの層の中に、Csがすっぽりとはまり固定されると報告

うろ覚えで自信が無いのだけど、確か、↓コレ、
http://d.hatena.ne.jp/scanner/20120116/1326665210
と同じ先生だったように記憶しています。
たぶん、
近畿大学 山崎秀夫教授、
だったかと。