小出裕章:放射能汚染の現実を超えて
斑目さんと小出さんが出演したTVの短い映像を見て、斑目さんはまあ、おいといて、小出先生はスゴイことを言っていると思った。
小出裕章:放射能汚染の現実を超えて, 河出書房新社(1992年出版の復刻版)
p66「他の人たちを踏みつけることが実は我慢ならないんです。」p69
日本が輸入するウランの24%はイギリスから。
南アフリカやフランスも一部は南アフリカの隣の国、ナミビアから輸入している。
しかし、国連が認めているナミビア政府であるナミビア理事会は、「今南アフリカの手を経てナミビアから持ち出されいてる物は全て盗品だ」と宣言している。
つまり、日本が輸入しているウランは盗品だ。
p109 宮澤賢治
「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない。
(略)
個人の優れる方面に於いて各々止むなき表現をなせ」
p117 「原発の恩恵を受けている国は汚染も受け入れよ」
p180
「今大切なことは、一刻も早くエネルギー浪費型の社会構造をを廃止させることであり、いかにすればエネルギーを浪費せずに、なおかつ快適な生活ができるかを社会構造自体にたちかえって検討し直すことである。」
p172
日本の木材輸入量 4614万m^3
世界の木材伐採量 31億6500万m^3
世界の木材伐採量の1.5%を日本が消費。
本を読んでみて、やはり筋金入りだった。
それは本に掲載されているエピソードにもその姿勢が現れている。
チェルノブイリ原発事故の後、反原発運動を行っている日本の団体の中に、日本に輸入される食品の検査基準を厳しくして、汚染された食品が日本に入らないようにすることを求めた団体が有った。
この動きに対して、「原発の恩恵を受けている国は汚染も受け入れよ」と小出先生は主張した。
この行動に小出先生の姿勢が表れている。
■booklog