日本農業再生論 木村秋則・高野誠鮮 講談社

日本農業再生論
木村秋則・高野誠鮮
講談社
・2009年のサイエンス、化学肥料が地球温暖化の原因だ。
(p21)・化学肥料10kgの行方。
農作物1~1.5kg
雑草や土2~3kg
残りの5.5~7kgは気化して亜酸化窒素になり大気中に拡散する。
これ(亜酸化窒素)が温暖化の一番の原因らしいのです。

p27)・自然栽培の食材は栄養価が高い。
科学技術庁日本食品標準成分表
野菜100gあたりの栄養価
(1951)→(2000)
ホウレンソウ
ビタミンA  8000→700
ビタミンC 150mg→35mg
鉄分 13mg→2mg

ニンジン
ビタミンA 13500 → 1400
ビタミンC 10mg→4mg
鉄分 2mg→0.2mg

トマト
ビタミンA 400→90
鉄分 5mg→0.2mg
リン 52mg→26mg

ミカン
ビタミンC 2000mg→33mg
カルシウム 29mg→15mg
鉄分 2mg→0.1mg

原因。昔は旬な食材のみ食べていた。

p58)慣行栽培の米の放射能汚染を測ったら、相当な量の放射性物質が検出されたけど、そこからあぜ道をはさんで1m離れた自然栽培米からは1ベクレルも検出されなかった。

p104)羽咋市役所水産課、自然栽培の米とトマトの作り方のマニュアルをお送りしています。

p116)固定種を売っている良心的なところ。
埼玉県飯能市野口種苗研究所。

p118)フランスのカーン大学の研究チームの実験。
マウスに遺伝し組み替えトウモロコシを2年間与え続けてみると、身体中いたるところに腫瘍ができ、臓器不全を発症した。メスは200匹のうち50~80%に腫瘍が現れた。

p159)日本のカロリーベースの食糧自給率 39%(2014)

p160)世界一まずいパンはスイスと日本。スイスは衛星中立を守るために有事に備えてコムギを備蓄していて、古いコムギから食べている。日本は古いコムギを輸入している。

p194)ムギの根は1m近く述びるので、硬い土を壊してくれるのです。それからダイズを植える。ダイズは大気中の窒素をはじめさまざまな養分を吸い取り、土の中に還元してくれる働きがあるので土が肥えてきます。

p196)この(ジャガイモの)栽培方法はドイツで広まり、およそ3割の農家が大きくておいしいジャガイモを作れるようになったそうです。

p210)「目が農薬」、「手が肥料」。

p232)〔木村さんのリンゴは)1988年(昭和63年)にリンゴの花が満開になった。
p248) 土壌殺菌剤は北海道のほかに、愛知県、長野県、群馬県でとくに多く使われています。

p257)農薬や化学肥料による地球温暖化を止めるのは、日本人の出番だと思っているわけです。