【書き起こし】NHKスペシャル 空白の初期被ばく 〜消えたヨウ素131を追う〜 2013.1.12

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NHKスペシャル
空白の初期被ばく
〜消えたヨウ素131を追う〜
2013.1.12


浪江町
ウクライナだけで 6000人。
チェルノブイリ周辺では現在も発病がつづいている。

事故評価では、チェルノブイリと同じ。(レベル7)

ヨウ素131がどこにどれだけ広がったのか。

地震による津波と停電で観測所は

住民の被曝実態は空白となったまま。

福島県検査、18際以下の3割から甲状腺にしこりや嚢胞が見つかっている。
福島県ヨウ素131による被曝の影響とは考えにくい。と説明。

いわき市
NHKキャスター 鎌田清
{分布地図}
セシウムの土壌汚染地図 2011.4.29文部科学省調べ
ヨウ素被ばく量の試算 2011.3.23日 原子力安全委員会公開

ヨウ素131の半減期は8日
「最新の研究に基づくヨウ素131の被ばくの実態」

浪江町
町長 馬場有(たもつ)
人口 21000人
震災事故翌日、原発から20km以上離れた津島地区に離れた。
{2011.3.12の自動車で移動する写真}
浪江町健康保険課長 紺野則夫さん
独自の住民被ばく検査を始めている。
町は5000万円をかけて
WBCの写真:CANBERA製 FASTSCAN}
受診者1万人
事故から1年後。
東電の爆発

現在、福島市に住む 国分和子さん 一家
津島地区にとどまった。
WBC検査結果
Cs-134 : 340 Bq
Cs-137 : 430 Bq
事故直後ヨウ素131でどのくらい被ばくしたのか。実態解明必要。

馬場町長>
「飛び込んでいった訳ではない。」「浴びせられた。」「何で断定できるのか」
医療費を無料に。

SPEEDI 緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム

浪江町など北西方面
双葉町 葛尾村
原発の南側でも原発によるヨウ素131の被ばくの可能性があることがわかった。
大熊町 富岡町 楢葉町 広野町 いわき市

国は飯舘村 川内村(かわなかむら)いわき市の子どもたち凡そ1000人を対象に甲状腺被ばくの検査を行った。
甲状腺への影響が懸念される子どもは居なかった。
2011.4.3 枝野官房長官
ヨウ素の被ばく量を正確に把握することは出来なかった。
ガンマ線を測るもの{TCS-172Bのセンサーヘッドだね。}
原子力災害対策本部 資料 2011.4.1
追加調査は見送られた。
理由:
(1)追加調査の機材が重く(1トン)移動が困難。
(2)検査のため子どもたちに遠距離の移動を強いることになる。
(3)地域に不安や言われ無き差別を与える恐れがある。
住民がどれくらい被ばくしたかその実態は分からないままになった。

青森県弘前市
弘前大学 被ばく医療総合研究所
とこなみしんじ 床次眞司さん
床次>
2011.3.11 除染と検査 浪江町の どれくらい被ばくしたのか教えて欲しい。
怯えている顔が目に焼き付いている。
測定器
ガンマ線スペクトロサーベイメタ
放射性物質の種類毎に発せられるエネルギーを測定できる。
ALOKA JSM-112{NaIがΦ3inchくらいか?}
ヨウ素131の量を測定することができた。
浪江町津島地区 62人の甲状腺を測定。
46人からヨウ素131が検出された。
中央値3.5mSv
報告書 
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甲状腺被ばくの再解析の結果について
「サイエンティフィック リポーツ」
2012年7月12日午後6時公開
弘前大学 被ばく医療総合研究所 
放射線物理学部門
床次眞司
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放射性プルームが到来した。
実効線量
被ばく限度=年間1ミリシーベルト 被ばく限度
甲状腺に集中
甲状腺だけの被ばくを考える。
甲状腺等価線量
最大:最大33mSv、 40代男性
チェルノ 50mSvの地域で有意に増加した。
乳幼児
乳幼児は含まれていない。
33mSvと同じ条件で乳幼児が被ばくした場合、試算
成人の2倍 50mSvを超えている可能性がある。
床次>「乳幼児には支援が必要だ。」

いわき市 渡辺敬夫(わたなべたかお)市長
2011.3.15午前4時 通常の400倍
23.72 μSv/h
相当北風が強かったのは間違い無い。
ヨウ素の汚染については国や県から連絡が無い。
異変を感じた
3.18 安定ヨウ素剤を市民に配った。
判断は国や県が行うことになっていた。
いずれからも指示は出されなかった。
あのときヨウ素剤を飲ませるべきだったのではないか。と悩んでいる。

茨城県水戸市 駅前 署名活動
甲状腺検査
先月{2011.12}母親達が署名活動を行った。

先月になって国の原子力規制委員会は、ヨウ素被ばくの可能性のある地域は福島県に留まらないと、初めて言及しました。
今後茨城県など広範囲で検査するよう国に勧告を出す方針。

取材から見えてきたのは、
十分な根拠も無いのに心配は無いと繰り返されるよりも
具体的な被ばくの程度を知ることの方が実は本当の安心に繋がる。
ということでした。

ヨウ素被ばくの結果生じる甲状腺外ガンは、そうきにはっけんし適切な
治療を受ければ死に至ることはすくないことが分かっています。
福島県は18歳以下のこどもたちをたしょうに2年に一回、
甲状腺の異状を調べる検査を始めている。
しかし、それだけではじゅうみんのふあんを完全にぬぐい去ることは出来ません。
被ばくの実態をきちんと把握し、そのうえでできる被ばくたいさくをとっていくこと、
それが、ヨウ素ひばくとむきあうための
基本的な姿勢なのではないでしょうか。

海洋研究開発機構
滝川雅之 海洋研究開発機構
大気中の物質の移動を研究している。
鶴田治雄 東京大学大気海洋研究所
大気汚染の専門家
岡野眞治 元理化学研究所所員
環境放射線の第一人者
ヨウ素がどんな方向に拡散したのか
14日の深夜
北関東
岡野>鎌倉でもヨウ素131じわじわ増えて居る。
測定 茨城 (筑波? 土浦?) 東京 千葉 4カ所だけ。
モニタリングポストで観測が{自動的に}行われるはずだった。
津波で押し流されたり,停電で動作しない。
MP 23カ所 全てが被害を受けた。
福島県原子力センター(当時)
阿部幸雄さん
MPの復帰
ダストサンプラー 掃除機のように空気を吸い込む装置
3.12 3.13 15カ所で測定を行った。
最大:ヨウ素131 165Bq/m^3 (浪江町川添地区)
国の基準のx33
更に測定
更に測定しようとして 15:36爆発音(水素爆発)
国により測定の中止を求められた。

現地での測定の判断を任されたのは文部科学省
文部科学省 原子力安全監(当時)
渡辺格(わたなべいたる)
ヨウ素の測定を直ぐには再開しなかった。
3.12 5カ所
13 10
14 15 16 17 測定無し
18 9カ所
渡辺格の言い訳}

阿部さん 壊れた観測所の修復。
事故直後のヨウ素131の観測データを見つけた。

原発から西5kmにある モニタリングポスト大野局
停電後も強力なバッテリー 3.15記録できた。
10分毎に克明に捕らえられていた。
郡山局 大野局 夫沢局 富岡局 繁岡局
{5カ所のデータがあった。}
{阿部幸雄さんえらい!}

鶴田治雄>
「ここで大変貴重だと思うのは
 感雨雪(かんうせつ)ですね。」
「降水量としてはゼロですけれども
 何かあるんですね」
「露か雨滴かあるいは雪か
 あるいは霧か」
「なにかここに漂っているんですね
 そういう水滴が」

福島県 さらにもう一カ所
茨城県からも+3カ所
大野局 ヨウ素131推移{変動グラフ 12-15日}
12日 午前8時 ベントの前から始まっている。
14日の午後10時以降
15日それまでの10倍
原子炉とテラ皺早生
田辺文也さん 元日本原子力研究所員
Cs ヨウ素では放出されたタイミング
ヨウ素は沸点が低い。早く放出される。
3.14午後6時 2号機 燃料棒の温度が上昇。
田辺さん 3.15の大量のヨウ素の放出はこうしてはじまった。
「燃料が高温の時間にさらされる
 時間というのは短いわけですね」
「だからヨウ素はでてくるけども
 セシウムは出てくるのが少ない」
「それがヨウ素の比率が高い地帯が現れる
 ところのメカニズムだと思うんですね」

ヨウ素が放出された時に風はどちらに吹いていたのか。
かくさんをさぐる決め手になる。

11月 1年以上かけてあつめてきたデータをもちよった。

田辺さん推定「全ヨウ素131の放出量 : 20.6京ベクレル」
チェルノブイリの1/10
3.14 18:00~3.15 4:00 , 2000Bq/m^3 いわき市
2011.3.15 11:30
ヨウ素駿河湾まで到達。
3.15正午以降上空
浪江町1万Bq/m^3
避難先の津島地区から更に遠くへ
日中避難のため屋外に居た。

{濃度分布図 重要 単位 Bq/m^3}
地表付近のヨウ素131の濃度分布
2011.3.12-31の合計値
地上20メートルまでの空気中に含まれるヨウ素131
原発の南と北の沿岸部に広がった。

佐藤斉(さとうひとし) 茨城県立医療大学教授
放射線安全管理学が専門
甲状腺等価線量を推定
5歳児 2011.3.12-31 毎日24時間 外気を吸入
{分布図 重要}
甲状腺等価線量の分布図
(5歳児・推計値)
30km 50kmの原発からの等距離線
0-200mSv
過大評価{24hr屋外に居たという仮定なので}

手弁当で行っている。

国が十分な実態調査を行っていない。
国が責任を持ってリードすればより精度の高い測定ができる。

浪江町健康保険課長 紺野則夫さん
チェルノブイリで 事故から数年経ってから
健康手帳を作った。
広島、長崎で行っている被爆者の健康管理のしくみを参考にしている。
記録が保存されていることが重要。
事故発生直後の行動の記録。
補償を求める根拠にする。
東電に対する、
国に対する、
自分の生きていく糧である、健康手帳にある。

床次しんじ さん
浪江町から相談。
ヨウ素131について調べて欲しい。
被ばくの検査結果、5489人分の記録。
WBC(ホールボディーカウンター)による検査
2012.4月
手がかり
Cs-134も同時に検出
I-131:Cs-134=0.23:1
床次>「ヨウ素セシウム比でやるしかない。」

18歳が一人いた。
125人(5489人中)
20歳未満は一人だけ。
甲状腺等価線量を割り出した。

12月試算結果が出た。
1-33mSv
最大値 33mSv 70代女性
18歳 4mSv
全体として、事故直後と同じ傾向。
「33mSvは偶然なんですが、レベルとしては同じ。」
浪江町の他からもヨウ素131推計して欲しい。

・国分さん家族
二本松市に建てられた浪江町町立診療所
最新のエコー検査機{超音波による検査機ですかね。}
年に1度無料で受けられる。

国分さん
「何も知らないより事実を知ることができれば前に進むことができます。」
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録画を見直しながら書きましたが、
記載した情報については、各自で
再確認を御願いします。
{ネット上に書き起こしをしたサイトがあると思います。}
一ノ瀬


@obakabo: Nスペ「空白の初期被ばく〜消えたヨウ素131を追う(予習と放送されたデータ部分のみ抜粋)」2013年1月12日 http://t.co/YOM2323q


■疑問点:
ヨウ素131が南下した時、途中から20メートル以上の上空に上がった事を印象付けた。」このNHKのシミュレーション映像の根拠は何だろうか。

一つは、バッテリー稼働してたモニタリングポスト大野局の他、
茨城(筑波?土浦?)、東京 千葉の計測結果とSPEEDIのシミュレーションと整合性なのだろうか。

でも、もしかしたら、
「関東〜南足柄市までをヨウ素131が覆った」可能性を否定出来ないとしたらどうだろうか。
このNHKスペシャルの番組の中の一番のポイントだったと思うのです。