小松左京さん死去

小松左京さん死去。
星新一筒井康隆と並びSF作家として名をはせた方だけど、
梅棹忠夫さんとも親交の厚かったことを新聞記事で知った。
今西錦司から連なる京大の面々。
「知的生産の技術」を学生時代バイブルのように読み込んだ。
学生時代、理系なのにわざわざ文系の授業を受けに行き、川喜田二郎さんの講義を受けた。KJ法や京大カードに嵌った。

今思い返すとMac OSに登場した、秀逸なソフトの1つ、FileMakerというカード型データベースに嵌ったのも、京大カードの知的ベースがあったからだ。

高校時代、庄司薫の4部作を読み、学者達の集うサロンの雰囲気に憧れたものだった。

小松左京の本を当時読んでいて、いまでも覚えているフレーズは、「科学者なのに魅力的な人物」という表現。
専門化して、タコツボ化して、学問の目的を見失った研究者たち、学者達を痛烈に批判する言葉だった。

知の巨人がまた逝ってしまった。
いまいちど、専門家こそ、使命感を持たなければならない。
そう思う。