京都大原子炉実験所助教 今中哲二


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朝日新聞(2011年6月29日)に掲載された今中さんのインタビューをまとめた記事
放射能のリスク 汚染の中で生きる覚悟を
京都大原子炉実験所助教 今中哲二

住宅1軒ずつの線量を計算しないと、被曝量も出せない。
その土地で摂取されるあらゆる食品の放射能も、住民の内部被曝の度合いも測るべきだ。
そして、住民に「あなたがここに住み続けると受ける線量はこのくらいですよ」と示す必要がある。

線量をはかりにくいストロンチウムプルトニウムがまき散らされたチェルノブイリに比べ、福島の被災地に残るのはほとんどが放射性セシウムで、計測に大きな困難はない。自治体が責任を持ってその作業を進めるのが望ましい。そのうえでとどまるかどうかは、住民自身が決めること だ。

東京もそれなりに放射能に汚染されている。少なくとも一時は、外出を控えた方がいいほどのレベルだった。

私たちはもはや、放射能汚染ゼロの世界で暮らすことが不可能になった。これからは、放射能汚染の中で生きていかなければならない。その事実を受け入れたうえで対策を考えなければならない。