(携帯電話の電磁波と発がん性の関連)


http://www.asahi.com/science/update/0601/TKY201106010707.html?ref=rss
2011年6月2日6時0分
世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)は31日、携帯電話の電磁波と発がん性の関連について、限定的ながら「可能性がある」との分析結果 を発表した。耳にあてて通話を長時間続けると、脳などのがんの発症の危険性が上がる可能性があるといい、予防策としてマイク付きイヤホンの使用を挙げてい る。

携帯の電磁波について、五つある発がん性分類で上から3番目の「可能性がある」に位置づけた。

ジョナサン・サメット委員長(米南カリフォルニア大学)は、「(脳のがんの一種である)神経膠腫(こうしゅ=グリオーマ)や、耳の聴神経腫瘍(しゅよう)の危険を高めることを示す限定的な証拠がある」とした。

一方で、同じく電磁波を出す電子レンジやレーダーを職業上使う場合や、ラジオやテレビ、各種無線通信に日常生活で触れる場合も同様に検証したが、発がん性との関係はないとも結論づけた。

メールなどの文字を打つ形での携帯電話の使用は、発がん性との関連はないと説明している。

〈発がん性分類〉WHOの一機関である国際がん研究機関(IARC)が判断する、人間への発がん性の危険度。
(1)発がん性がある=グループ 1
(2)おそらくある=グループ2A
(3)可能性がある=グループ2B
(4)あるかどうか分類できない=グループ3(5)おそらくない=グループ4、
の五 つの分類がある。
(3)には、殺虫剤や人工着色料に含まれる化学物質など約240が挙げられている。コーヒーも膀胱(ぼうこう)がんとの関連で(3)に分 類されている。