(新聞記事 松本市、原発事故で独自指針)


2011.5.24, 信濃毎日新聞2面

松本市原発事故で独自指針

情報伝達や待避 作成作業に着手

 松本市が、原発事故による放射性物質の飛散が市内に及ぶといった事態に備え、市民の確実な情報伝達方法や屋内待避要請などの対策を詳細に定めた独自の「指針」を作成する作業に着手したことが23日、分かった。

原発の周辺自治体が地域防災計画などに盛り込んでいる対策に準じた水準を目指しており、今夏にも作成したい考え。県危機管理防災課は、「そこまでの対策を定めた例は県内では把握していない」としている。

 東京電力福島第1原発の事故を受け、松本市は地域防災計画の改定を予定。だが、原発事故が現在も進行中で、国の防災基本計画や県の地域防災計画の見直しを待つと市の計画改定が本年度末以降になってしまうことなどから、具体的な対策を定めた指針を地域防災計画に先行して定めることにした。

 原発からおおむね10キロ圏内の自治体などでは、国の原子力安全委員会の「防災指針」に基づき、地域防災計画に「住民相談窓口を設けて原子力防災の研修を受けた職員を配置する」などと、原発事故への具体的な対応を規定。松本市では、危機管理室がこうした自治体の防災計画や同委員会の防災指針などを基に指針の内容を検討する。

 同室は「県内に原発はないが同様の対策を定めている富山県高岡市などの事例も参考にしたい」としている。

□関連URL
松本市危機管理室
http://www.city.matsumoto.nagano.jp/buka/soumubu/bousai/index.html

長野県防災危機管理課
http://www.pref.nagano.jp/kikikan/bosai/kashokai.htm

富山県高岡市危機管理室
http://www.city.takaoka.toyama.jp/somu/0301/kikikanri/kikikanri.html

富山県危機管理基本マニュアル(案)
http://www.city.takaoka.toyama.jp/somu/0301/kikikanri/kikisisin.doc

菅谷昭(すげのやあきら)現松本市長の略歴
http://www.sugenoya.com/profile/