「海産物セシウムは低減している」 和田福島大准教授ら論文発表

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「海産物セシウムは低減している」 和田福島大准教授ら論文発表
2016年10月06日 09時11分

福島大環境放射能研究所の和田敏裕准教授らの研究グループが5日までに、県産海産物の放射性セシウム濃度の推移などをまとめた論文を環境放射能分野の国際誌に発表した。セシウム濃度の低下が比較的遅いと考えられてきたカレイ類やメバル類など底魚類も含め、2015(平成27)年にはほぼ全ての検査対象が基準値(1キロ当たり100ベクレル)を下回っていることを示した。

論文は5日現在、同誌の論文のダウンロードランキングで1位となっている。同日記者会見した和田准教授は「論文は、本県の沿岸漁業の復興が着実、慎重に進められていることを海外に正しく伝える役割を担うことが期待される」としている。底魚類のセシウム濃度が低下している理由について、和田准教授はセシウムの物理的減衰や餌などのセシウム濃度の低下、成長による希釈、世代交代などを挙げている。
 論文は、底魚類のセシウム濃度の推移を、検査対象を見つけた位置の分布とともに示した地図も公開した。


福島大学 環境放射能研究所 2013年7月設立
http://www.ier.fukushima-u.ac.jp/special_symposium2.html