ストーカー 殺意の深層 〜悲劇を防ぐために〜


http://www.nhk.or.jp/special/detail/2014/0706/
ストーカー 殺意の深層
〜悲劇を防ぐために〜
初回放送
2014年7月6日(日)
午後9時00分〜9時49分
年間2万件を超えた。

2月26歳 群馬県
5月38歳 
警察の警告を無視して犯罪。
14人/3年

20代女性。
死んでくれ。
何故加害者は相手の命を
加害者を
恨み
自分と一緒に居ないことを選ぶなら

NPO代表 小早川明子さん
PTSD 女性の心をケア。
事件が起きる前に防ぐ。
大田区 NPO事務所。
小早川さん 15年前活動開始。
心理カウンセリング。

500人を超す加害者の記録。

17歳高校生 男、何十通/日、カッター
74歳 男

会って話を聞かないと分からない。

40人/年間、加害者のカウンセリング。

・20代男性。
心配した母親に連れてこられた。
終わらせ方を幻滅した。

ストーカーの世界的水準
1リスク: やりなおしたい。などと相手にすがり、
デインジャー:相手の拒絶により危険が
3ポイズン:警告や退避が抑止にならない。

経緯を数十枚の報告書にまとめた。

高校で知り合った女性。
卒業後のやりとり、
「誰にも話せていないという仕事の話」を打ち明けられ、
信頼されていると思った。

会いたい。

僕は返信がほしいのに、

拒絶された。

怒りの感情が出てきた。

メールを繰り返し送る男性に対して、
「女性は怯えている。」
「法的措置を取る。」
怒り。その後もメールを送り続けた。

警察からの「警告書」
リミッターが外れてしまったのではないか。
復讐心。

「殺す」というメールを送り、逮捕された。

苦しみから逃れるには、この怒りの原因である相手の女性を殺すしかない。

恨みの中毒。
「解放されたい」気持ち。

ストーカー水準の2/3の境界に居る人が、月に2〜3人いる。

■20代女性ストーカー
自分と一緒に居ないことを選ぶんだったら相手は不幸になってもらいたい。

■2年前
逗子ストーカー殺人事件
警告を受け逮捕されたにも拘わらず
三好理絵さん 33歳(当時)
小早川さんが守れなかった唯一の被害者。
1年半後、事件は起きた。
加害者は事件直後に自殺。

小早川さん>「悔やんでいる。」
「逗子市の事件以降の私はこの責任を取り続けている。」

■埼玉県桶川市
H11年 女子大学生が白昼の駅前で刺殺された。
警察に何度も相談していたが、悲劇を防げなかった。
猪野詩織さん(当時21歳)
半年前から身の危険を感じ、遺書を残していた。
この事件を機に14年前に法律が成立。

法律成立後も、14人が犠牲になった。

■昨年、ストーカーの警察への相談は、2万件を突破。過去最悪。

(時代環境要因)
携帯電話:
連絡が常にとれる。

(統計)
行動の監視、脅迫を受けたことがある。
 女性42%
 男性31%

加害したことがある。
 女性35%
 男性21%

警察署 (?区)20人以上の動向を監視。

二人のストーカーを警察に呼び出し警告。


昨年警告  2400件
2割はストーカー行為をやめない。

■小早川さん
48歳
20年間で3人の女性にストーカー行為。
1ケ月前からカウンセリングしてきた。

「失礼だろ。」小早川さんへ怒り。
相談のメールに返信が少ないと不満を言った。
「孤独になることを極端に嫌う男性。」

48歳ストーカー>
「自分が嫌われていると認めたくないんです。」
「きれいごと言えない。自分のことで精一杯。」

過去の体験が
「見捨てられる恐怖。何か根っこというものがある。」
手がかりを探す。

「母親にダメだダメだ言われた。」
母親による虐待。
(48歳ストーカーは小早川さんの前で)
泣き始めた。
一番辛かったという体験を語り始めた。
家で飼っていた犬。
母親がその犬に餌を与えず、餓死させた。
心の傷が男性のストーカー行為に
自分が見捨てられてしまうのではないのかという恐怖心。
心の傷を回復する取組を開始した。

■オーストラリア
世界に先駆けた
世界初の専門組織
司法行動科学センター
精神科医 臨床心理士ソーシャルワーカー
専門的にストーカー
片手間で行える仕事ではない。

ストーカー・リスク・プロファイル
本人からの聞き取り調査。
ストーカー
ふられ型(Reject)、恨み型、治療指針。


「1/3は再犯。」
「適切に対応すれば、再犯率を2割に減らすことができる。」

メルボルン ストーカー
刑罰+治療を受けることを命じている。

「私たちが再犯を防ぐために治療が必要だと言えば採用される。」
「被害のリスクを社会全体で劇的に減らすことができる。」

■48歳男性
自宅のすぐそばでストーカーによる殺人事件。
亡くなった女性は、2人の子供が居た。

48歳男性>
「むごい痛ましい事件を起こしていたかもしれない。」
「今になって怖いなと思う。」

(小早川さんから48歳男性へのアドバイス
「落ち着いていること。」
「どんなボールが帰ってきても、」

NPOには、殺意をあらわにする加害者からの電話が相次いでいる。

「あなたが良くなるまで付き合う気でいるので。」

悲劇の連鎖を断ち切るために、社会が立ち上がる時が来ている。


以上